膣外射精しても妊娠する可能性はあるのか?

18世紀初めイギリスの医者ウィリアム・カウパーは、尿道球腺について初めて詳細に研究しました。そのため尿道球腺液は「カウパー腺液」「カウパー氏腺分泌液」などと呼ばれますが、カウパー以前に既に知られており、彼が最初の発見者というわけではありません。

カウパー腺に妊娠能力があるという風説がありますが、本当はどうなのでしょうか?

【カウパー氏腺液の役割】

精子の通過道である尿道は通常は酸性です。精子は酸に弱くそのまま通過すると死滅する可能性があるため、アルカリ性のカウパー腺を先に分泌することで中和し、精子を守っています。また、ペニスの潤滑油的役割も果たし、膣との摩擦を減らして性行為をスムーズにします。

この液は、上皮から分泌される粘液「ムチン」の一種で、無臭・無色透明で若干の塩味があります。1ミリリットル程度の分泌能力がありますが、実際の量には個人差があり、興奮度が高いほど、興奮が長いほど多くなります。勃起すると常にでるものではなく、就寝中の勃起など性的興奮を伴わないときには分泌されません。

性的に興奮すれば出るため、EDの人でも分泌することはあります。「カウパー腺だけは元気なのにムスコ自体がどうも…」とEDに悩む人は、一度専門クリニックを受診しましょう。バイアグラなどの薬で簡単に改善するケースがほとんどです。

人間の粘液にはすべてムチンが含まれており、胃腸などの消化器官や鼻孔、膣内などの表面もムチンでおおわれています。しかし、その成分は糖を含むタンパク質であり、精子は含んでいませんので、カウパー腺そのものでは妊娠することはありません。

【射精しなくても精子は出ている】

睾丸で作られた精子は普段は精巣上体部で保管されています。性的に興奮すると精子は精巣上体から、精管膨大部という小さな睾丸のようなところに移動。いつでも飛び出せるよう、射精スタンバイ状態で待機しますが、精管膨大部はしっかりと封がされているわけではありません。穴の開いた風船のように、少しずつ漏れ出すこともあります。

それがカウパー氏腺液と混ざってペニスの漏れ出すと膣内に精子が入るので、射精前に抜き取っても、完全な避妊にはなりません。100%の避妊を望むなら、膣外射精には効果がありません。コンドームを使用するなど別の避妊を行うべきです。

また、HIV感染者のカウパー腺にもウィルスは含まれているので、性行為には最初からコンドームの着用が必須です。

膣外射精には避妊効果は低いので、きちんとした避妊法を実践しましょう。

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