オーガズムに達すると妊娠しやすい!?

男性の場合、射精とオーガズムはほぼ一体です。最初はそこから類推されて言われたのでしょうが、「女性がオーガズムに達すると受胎する確率が高まる」という風説があります。

【アリストテレスの思い付き】

ギリシアのアリストテレスは、オーガズムに達すると女性の子宮が収縮して精液を吸い取り、受胎を容易にしていると考えました。実験をしたわけでもなく、女性器の内部を調べたのでもなく、単なる思い付きとして本に書いただけですが、その後2千年にわたり信じられてしまいました。

【ジキルとハイドが発見した、オーガズムのない受胎】

18世紀のイギリスの医師ジョン・ハンターは、「実験医学の父」とも呼ばれる高名な解剖学者。遺体を調べ人体の研究をしつくした人ですが、葬儀社にわいろを払って遺体を手に入れ検体とするなど、ブラックなこともしました。後に、ロバート・ルイス・スティーブンソンの「ジキル博士とハイド氏」のモデルともなった、二面性のある人物です。

ハンターは、初めて人工授精に成功した一人と言われています。この成功により、受胎にはオーガズムが必要ないことが証明されました。ただし、最近の研究によれば、排卵時期にオーガズムに達する確率が高まる傾向があることがわかっており、オーガズムが受胎力と無関係とは言えない可能性もあります。

【肉体の親密さを高めるためのもの】

1967年にイギリスの動物学者デズモンド・モリスが「裸のサル」を発表し、ベストセラーになります。人間を動物として観察し、セックスについても論評したため、大きな議論の的となりました。その中で、「女性のオーガズムは肉体的な親密さを高めるために進化した」と仮説を立てます。

さらに、女性がオーガズムに達するのが男性に比べて難しいのは、パートナー選びに役に立つからとも推定しました。多くの動物が、パートナーを選ぶ際に肉体的強靭さや攻撃能力を指標にするのに対し、人間は異なります。気配りや想像力、知性を判断材料にするのは、よりオーガズムを得やすい相手を選ぶためだ、というものです。

これは実験による裏付けがあるものではありませんが、支持する人の多い説となっています。

女性の3人に1人はセックスでのオーガズムを経験しておらず、セックスで常にオーガズムに達するのは10人に1人程度、という調査結果もあります。また、オーガズムに達する能力には遺伝的な面も見られたとのことです。 オーガズムは、現在もまだミステリーの多いものだといえるでしょう。

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