男性は生涯にいくつの精子を作るのか

人間の卵子は0.1ミリほどの大きさで、肉眼でも見ることができます。精子は、その半分ほどの大きさですが、細長い尾の部分が体長の大部分を占めており、頭部は0.01ミリにも満たないので肉眼で見ることはできません。

女性は10才頃から卵子を作り始めます。閉経年齢を50才とするとおよそ40年間、毎月ひとつずつ卵子を作ることになります。1年に12個ですので、40年では480個。そのうちの1つか2つが人間になるわけです。1%にも満たない確率です。「もったいない」と感ずる人もいるでしょう。男性の精子の場合はどうでしょう?

【精子の構造はどうなっているか】

精子はオタマジャクシに例えられるとおり、頭部と尾の部分とがあります。頭部にはDNAが詰まっており、頭部と尾との中間部分にはミトコンドリアが集合しています。ミトコンドリアは車に例えるとエンジンにあたり、細胞活動に必要なエネルギーを生み出す場所です。ここで造られた力によって尾の部分が振動して、精子は前に進みます。

【睾丸は工場。精子がつまっているわけではありません】

人間の精巣、つまり睾丸が一日に作りだす精子の数は、5000万個~1億個と言われています。女性が生涯で作る卵子の数よりもはるかに多いです。精巣で作られた精子はそこで保管されるのではなく、上部を覆う精巣上体で保管されます。

「精巣上体」は、睾丸を卵に例えると、卵にかぶせた帽子のような形をしています。つまり、精子がたまっているのは睾丸の中ではなく、上の部分です。精巣上体には最大で10億個程度の精子をためこむことができます。10日~20日分を保存できるということになります。

【生涯に作る精子の数】

男性は平均して11才半で第二次性徴を迎えます。精巣のサイズが4ミリリットルに増大し、射精可能な状態になります。女性の卵子と異なり、精子の製造は止まることはありません。1日5千万個の精子を作るとすると1年に182億、仮に80才まで作り続けるとすれば、およそ70年間で1兆以上。1日に1億個とすれば2兆個以上ということです。

一人のヒトが作る精子の数は1年で世界人口をはるかに超え、一生では過去に存在した人類の数に匹敵するほどということになります。

生涯に男性のつくる1兆個から2兆個の精子のうち、数個しか人間にはなりません。そう考えると、私たちの存在は実に運が良いと思えてきませんか?

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